医療系の職業でキャリアを描く!医師・歯科医師など年収や生涯賃金は?このほかに薬剤師・看護師・准看護師・看護補助者・歯科技工士・歯科衛生士・診療放射線技師・臨床検査技師・理学療法士・作業療法士・獣医師などがあります。多くの場合、大学を卒業してから資格を取得するものもあります。
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医療系の仕事でキャリアデザイン!どんな職種があるのか解説!
日本では比較的人気の高い職業が医療系の職業です。医療系神話は、比較的高給である。安定的である。患者がいる限りなくならないといった不況にも強い産業だといえます。
その一方で、近年は、赤字経営の私立病院などがたくさん出現するようになっています。報道によれば、日本にある病院経営の7割近くが赤字経営だということです。
この状態が2000年代に入ってから顕著になり始めたのは構造的な問題なのでしょう。日本の国民皆保険だけでは医療収支に赤字が出るということなのでしょう。
一方で、黒字経営の病院などの成功例をあげれば、開業医でも年収2000万円以上は利益が出る高額所得の職業だといえることです。
今でも医師だけの所得水準をみればかなり高所得!それだけに病院経営の圧迫にもなっているのは事実です。
アメリカ型の医療モデルにシフトチェンジすれば必ず儲かるようになりますが、助からない命がたくさん増えてくるのも事実です。
今後の医療業界がどのようにシフトチェンジするのかは見守る必要がありますが、当面は現状のままでしょうから、比較的職を失いにくく、一度就けば安定して仕事ができる業界といえます。
医師
医師国家試験に合格する必要がある日本最難関国家資格の医師免許。大学で6年間医学について学びます。医学部のある大学は、最難関で偏差値が高いです。
国公立大学なら授業料も安いので一般家庭の方でもなんとか卒業させてもらえる金額ですが、私立大学の医学部の場合、1年間の授業料が1000万円を超すことが多い。そのため富裕層の子供しか入れないという限られた狭き門です。
医師は、日本では基本的に身体各部位の疾患・機能障害・診断・治療・手術・健康相談指導・伝染病予防・公衆衛生上必要な医学処置などが行えます。基本的に日本の医学部を卒業するころにはすべてのジャンルで一通りの診察ができるようにはなっているようです。
その後、専門分野に進んで腕を磨いていきます。例えば、外科・内科・耳鼻咽喉科・眼科・産婦人科・小児科・泌尿器科・整形外科・麻酔科・循環器科・呼吸器科・皮膚科・精神科・救命救急科など様々な診療科がわかれていますが、医師免許取得後に得意分野の診療科に進んでいき、技術を磨いていきます。
エキスパートクラスになれば手術でゴットハンドと呼ばれるくらいに!日本では所得水準が低いですが、アメリカの外科医などは年収2億円くらいの収入は当たり前のようです。
医師の平均年収は、1240万円!生涯賃金は4億8830万円
開業医は年収2500万円、市中病院の勤務医の平均年収1200万円、大学病院の勤務医が年収700万円~900万円という世界。大学病院では、教授では、年収1000万円以上です。
ココがポイント
20代は過労死基準ともいえる過酷な労働勤務もある。実際に月に300時間以上働いているケースも過去にあった。人を救うのはいいが、自分が鬱やストレスで過労死しないことも重要。
歯科医師
歯や口腔に関するすべての疾患を診断・治療・予防指導などをする職業。虫歯の治療が最も多いが本来の目的は、予防指導して虫歯の人をつくらないということを目的としている。
歯科医師になるには日本国内で歯科大学や歯学部のある大学で所定の単位を取得して卒業し、歯科医師国家試験に合格しなければなりません。
歯科医師の大学は医学部に比べれば比較的偏差値が低いほうです。しかし、学費は医学部と比較してもかなり高いです。国公立大学なら比較的安く卒業できます。
おおよそ6年間で600万円くらいです。私立大学の歯学部なら医学部と同じくらいで1年間で1000万円近い授業料をとられます。
富裕層向けの大学になります。アメリカでは、虫歯の治療も1本40万円かかるといわれています。それだけに予防指導が重要な要素です。
しかし、近年は、コンビニの数(約5万3000店)より歯科医院の数(約6万8000医院)が多くなりすぎ過剰供給の為に年収が低い歯科医師の話も聞きます。開業医でも年収300万円という過酷な競争世界です。
それなら勤務医としてじっくり昇給を待つのもよさそうです。
歯科医師になるには6年生の歯学部卒業と歯科医師国家試験取得が必須条件。
授業料は私立なら高い。国公立なら比較的に安いほうであるが、競争が激しい。
ココがポイント
看護師
医師の診察の補助などをしたり、病気や患者のケアをする仕事。看護師国家資格に合格して看護師の免許が必要な仕事です。点滴をしたり、採血をしたり、注射をしたり、食事や風呂の用意をしたり、ベッドメーキングをしたりと多くの作業をします。血圧測定や身体測定なども行います。
大学や短大で学べるほかにも専門学校や高校でも資格取得ができます。労働条件は3Kと呼ばれる過酷な職場です。3交代制などの夜勤がある病院ならかなり体力的にもきつい。病院によっては、夜勤中に点滴の補助作業などの細かい作業もあります。
またナースコールによる応対にも対応しなければなりません。過酷な労働条件の割に収入が低いという現実もあります。特に女性の看護師は20代で結婚・子育てで離職する人も多く40代以降の人の復帰も望まれる人材不足の職場です。
勿論、その割には生命に直結する責任を取らされる場合も多いので、うっかりミスをしやすい人には向いていません。女性には花型のように見える職場も現実ではかなり厳しい職場だといえます。
ココがポイント
平均年収は、481万円。国公立病院なら好待遇も期待できます。生涯賃金は1億8668万円となっています。
ココがポイント
看護師資格もキャリアや経験を重視されます。子育て期間終了して復帰すれば重宝されます。
薬剤師
医薬品の調剤・保存・鑑定・調製などを専門に行う仕事です。資格を取得するには、薬学部で6年間学んだ後に薬剤師の国家資格を取得しなければなりません。
病院では、患者が服用する際には専門の薬剤師がつくようになりました。薬に関する専門家といっても良いでしょう。医師も薬などの知識は豊富ですが、さらに専門家として豊富な知識で医師にもアドバイスできます。
現代の医学療法は対処療法ですからそれだけ薬の使い分けが必須になってきています。今では女性薬剤師が結婚後、子育てを一段落してドラッグストアなどでパートやアルバイトなどでも活躍しています。
ココがポイント
平均年収は515万円。生涯賃金は2億983万円。
診療放射線技師
医療現場で重宝される仕事です。医師や歯科医師の指示を受けて放射線・エックス線を人体に照射してフイルムなどに人体の状態を映し出す仕事です。
整形外科などの骨折の場合は一目でわかります。その他MRIやCTスキャンといった医療機器も資格を取得すれば扱えるようになります。
MRIなどは患者に負担がなく検査できる機器なので医療現場ではかなり重要度の高い専門職といえます。こうした高度検査機器を扱える医療従事者の1人ともいえるでしょう。
専門学校や大学で所定の過程を習得すれば国家試験が受けれます。診療放射線技師国家資格に合格すれば就くことができます。病巣を映し出すプロフェッショナルと言えるでしょう。
ココがポイント
平均年収は524万円、生涯賃金は2億1732万円。
准看護師
看護師の補助業務が仕事です。国家資格が必要な看護師とは違い、准看護師は、准看護学校を卒業した後に都道府県知事が実施する准看護師の資格取得試験に合格すれば資格を得られます。
しかし、看護師と違って看護業務をやれる範囲もちがいますから収入も看護師まではおよびません。実際は、看護師などの人手不足から多くの病院で看護師と同等の作業をしていることも多いのが現状です。
これは、20代の看護師がいないという現実な問題なのです。女性は、結婚・子育てがありますから、この期間にしわ寄せがきてしまう職場なのでしょう。
だが、一度手にした資格ならいつでも復帰できることは可能ですから職を手にするという意味では、看護師も准看護師も良い仕事だといえます。
ココがポイント
看護補助者
医師や看護師の指示を受けて看護の補助業務をする仕事です。この仕事は、看護師のように国家資格を持たない人でもできます。
准看護師のように都道府県知事が実施する資格取得者でもないです。つまり、そうした資格を持たなくてもできる仕事です。専門的な仕事ではないために収入は低いという現実があります。誰でも就ける職業です。
ココがポイント
平均年収は295万円、生涯賃金は1億1324万円です。
歯科技工士
歯科医師の指示を受けて歯科医療用の補てつ物、充填物・矯正装置の作製・修理・加工をする仕事。
簡単に言えば、虫歯の治療の時にかぶせものがありますがこのかぶせものの型をとります。型をとったものから歯科技工士がかたにあったかぶせものをつくって納入します。
できあがったかぶせものが銀歯だったり、セラミックの歯だったりします。こうしたものを作る仕事です。歯科技工士国家資格があります。
専門学校で一定の過程を取得したら国家資格が受けれます。合格すれば歯科技工士です。見習いとベテランでの技巧技術の差が天と地ほどと言われます。まずは、じっくり腕を磨くことから始めましょう。
ココがポイント
平均年収434万円、生涯賃金1億7973万円。
歯科衛生士
歯科医師の指導の下に、歯や口腔の疾患の予防処置をする仕事です。例えば、歯科医院に行き、歯のお掃除をする。歯の検査をするなどです。
その他にも歯科医師指導の下で限られた業務を行います。ただし、治療は業務的にできないです。資格取得するには、歯科衛生士の国家資格が必要です。
専門学校などで所定の単位を修得すれば国家試験を受ける資格が得られます。
ココがポイント
平均年収は352万円、生涯賃金は1億4074万円。
臨床検査技師
医師・歯科医師の指示のもとに微生物学的検査・血液学的検査などの検体検査や心電図・脳波検査といった生理機能検査を行うことができる仕事です。
国家資格が必要で臨床検査技師の国家資格が必須です。おおよそ大学の保健衛生学部・専門学校などで所定の単位を修得すれば受験資格が得られます。
医療現場では病理検査がとても重要!例えば手術中にあたりの細胞が癌にかかってないかの病理検査なども担うのがこの仕事。
今では、コロナウイルスを調べる人もこの臨床検査技師が検査します。病院では必須の検査ですので安定的な仕事です。
ココがポイント
平均年収475万円、生涯賃金1億9338万円。
理学療法士・作業療法士
医師の指示のもとに身体の障害のあるものに対して、主に基本的動作能力を回復させるための運動指導をするのが理学療法士です。
応用的動作能力を回復させるための作業を指導するのが作業療法士です。どちらも国家資格が必要です。専門学校や大学で所定の単位を修得すれば受験資格が得られます。
ともにリハビリの先生として重宝されます。例えば、交通事故で骨折したらある一定期間が過ぎればリハビリが必要です。この時のリハビリをする先生が理学療法士と呼ばれています。
ココがポイント
平均年収407万円、生涯賃金1億7263万円。
獣医師
医師が人間の診察・治療を行うのに対して獣医師はペットや家畜の診察・治療を行います。また食肉などの検疫業務などにも携わります。
動物に関する専門的で技術的な仕事をします。大学では獣医学部で6年間の勉学の後に国家資格を受験して獣医師国家資格を取得すれば獣医師として働くことができます。
職場は、動物病院などもありますが、地方自治体や医薬・製薬会社も多いです。
ココがポイント
平均年収569万円、生涯賃金2億5567万円。
その他 医療関連職種の一挙紹介
医療系のおもな仕事を紹介しました。ここでは、あえて細かく扱いませんが他にもこのような仕事がありますので参考にしてください。
他にも臨床工学技士・視能訓練士・言語聴覚士・細胞検査士・医療事務・医療秘書・診療情報管理士・医療情報技師・歯科助手・動物看護士など多岐にわたっています。
それぞれの職で活躍している人がたくさんいます。まずは目指せなりたい自分です!若いうちならなりたい自分になれるはず!!
救命救急士
消防士の資格取得者が一定の過程を学んだら受験できます。救命救急養成学校を卒業する必要がある。また消防士資格が必要です。消防官採用試験に合格する。などです。
ですから地方公務員だけとなります。所定の救命救急をすることができます。命を救う最前線ですが、できないことも多いために目の前で死亡する患者も多いといいます。
保健師
看護師国家資格を取得していることが前提。保健師は病気の予防や健康増進をすることを目的としています。保健師国家資格が必要です。主な職場は、保健所などです。
助産師
助産師は、看護師資格取得者が後にとることのできる資格です。妊婦の妊娠・出産・育児のケアなどを担当します。助産は医師と助産師のみに付与されている資格です。通常の自然分娩なら助産師のみで行えます。
医療業界で理想のキャリアデザインを描く!
すべての職業に共通して言えることは、どの職業でも同じ仕事をどれだけ専門性をもって取り組んでいるかで差がでてきます。
医療業界の場合、最もわかりやすいですが、国家資格を取得後、医師として外科で心臓手術の専門で1か月に20症例以上の手術をこなしている。
また生存率も5年生存率が100%という結果が出ていれば、それは神業!つまりプロフェッショナルなのです。心臓外科の専門医に手術を頼みたいと全国から依頼が来るでしょう。
こうした専門性のスキルアップこそが自分が描くキャリアデザインであるといっても過言ではありません。その道の専門家になることが収入アップにつながりますし、社会的にも信用度があがります。
さらに言えば、自分がやりたかった職業で尊敬される人になったという達成感も味わえます。このように1つの道を究めていくことこそが究極のキャリアデザインと言えるでしょう。
医療業界はわかりやすいですから、自分がなった職業で専門性をあげて仕事を追求することがベストです。また、どの業界にも言えますが、よほど高度な条件以外は最初にどのようなことをしている病院か?を調べてみてここでこうなりたい!!
そう思い描くことこそが理想の自分に近づく第一歩です。全く畑違いの職場で個性を発揮しようとしても発揮できない場合が多いです。
大切なことは、自分の考え方と一致している職場選びの重要さです。ここでも人生選択の大きな転換点となりますから情報収集は怠らず、自分の為に必死で情報を探しましょう!!
ココがポイント
自分の特技や思考と一致している職場であるのか?
ココがおすすめ
※参照:厚生労働省資料
→営業でキャリアデザインを描く!生涯賃金や年収はどれくらい?